2009年7月2日木曜日

病院にて

やっと病院へ行く事ができた。友人たちにおんぶに抱っこで、予約入れから当日の付き添いまで(仕事を抜けてきてくれた2人に深く深く感謝)全部頼み、迷惑をかけっぱなしで反省。そうか、日本を離れると病院へいくことも大冒険になってしまうのねと渡米1年8ケ月も過ぎたころ、また何もできないことに気がつき、がっくり、しょんぼり、ため息、自己嫌悪。

診察前に記入する書類に一時間も費やしてしまい、後からきた人にどんどんと抜かれていく。焦れば焦るほど、書類の文字が踊りだし、もう気分はチャイム5分前の高校の英語の試験。現在の症状から日頃の生活習慣まで、あれこれ答えないといけないのだが、そのなかに「マリファナやコカインを常用しているか?」という質問項目には驚く。さすがアメリカ。あとなぜか「毛」に関する質問も多く「顔に異常なほど毛が生えているか?」というようなものもあり、首を傾げながら「No」にチェック。

何事も初回が大変なのだろうが、診察となるともう緊張でガチガチ。医師の質問にも的確に答えられず、結局前から症状を相談していた友人に診察室まできてもらい、まるで彼の症状を説明しているかのようによどみなく答えてもらうという異常事態に。

血液検査でも注射器を持って現れたでっぷりした黒人の女性看護士を不安な目で見上げてしまう。
「これは決して、決して人種差別ではないのだけれども」
と心の中で繰り返しながら、そのむちむちした不器用そうな指に私の細い血管が拾えるのだろうかと固くなってしまい、結局採血自体は滞りなく済んだのだが、二の腕を圧迫していたゴムチューブが解かれた後も握りしめた拳がしばらく開かなかった。

検査結果は後日報告。さらに大病院で追加の検査を受けなくてはいけないことになってしまったが、でも逆に原因が分からないまま放置しなくてよかったとちょっと安堵。

診察後、付き添ってくれた友人が小怒り気味に
「bipolar disorderって言われたの気がついた?」
どうやら不眠症気味であることや、諸々のストレスで精神的に疲れ気味だという話をしたときに医師に自信たっぷりに告げられたらしい。bipolar disorderとは双極性鬱病。つまりうつ状態のこと。確かに最後に泣いたのはいつかとか聞かれたなあ。
「確かにストレスはあるだろうけど、そんな大それた名前をつけるほどじゃないでしょう?そうやってもっと診察しようとしているんだよ」

いらん。いらん。そんなよけいな病気を見つけないでいただきたい。ドーパミンをコントロールする薬でも処方する気だろう。そんなことでは根本的に問題は解決しないのだよ。医療もビジネス。患者は消費者なのだから賢く医者につきあい、弱気につけ込まれないようにしないと。まったく、病院でも気が休まらない。

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