2009年7月7日火曜日

病院にて、其の二

精密検査のため訪れたJ病院。今回は万全を期して臨んだつもりでした。はい、英語素人は口を出しますまい。不備がないよう電話予約からしっかりネイティブの友人にまかせ(こういうのを依存といいます)、検査に時間がかかっても良いよう半休をとって付き添ってもらい(こういうのをワガママと言います)、眩しい日差しの下をてくてく、朝食抜きのためクラクラ。不安でドキドキ。

ええ、受付の女性は笑顔で迎えてくれましたとも。服用している薬はないか、最近の体調はどうかなど、笑顔を交えた丁寧な対応にホッ。とする間もなく、別の職員がつかつかと近寄ってきて言うではありませんか。

「あなたの保険プランはうちの病院は受け付けられないの」
「えっ!!予約の段階で確認したよね。大丈夫って言ったじゃない」
「この保険会社自体はいいんだけど、あなたの加入しているプランは特別で、あなたが最初に指定したHという病院以外はだめなの」

なんだとぉぉぉぉぉぉ(怒)

確かに保険加入時に、ホームドクターを決める必要があり、我が家からちょっと歩いたところにあるHを指定しました。そう、例の予約の電話をたらい回しにしたのち、留守番電話に繋がり、そしてメッセージを2件も残したのにかけ直してこなかった、あの病院です。そこで完全なる無視を決め込まれたため、近所のドクターを探して行き、精密検査が必要だから大病院へ行けといわれ、Jまではるばる来たのに、これではまた振り出しじゃない!Hの怨念だ…。でも近所のドクターでは保険が適応されたのに、なぜ大病院で検査となると受け付けてもらえなくなるのかさっぱり分かりません。

いくらごねてもダメなものはダメ。最初から契約をしっかり確認しないこちらが悪いのですが、半休を取ってまで付き添ってくれた友人に申し訳なくて"I'm sorry"を連発。友人は「あなたが悪い訳じゃないよ」と、すぐにH病院に予約の電話をかけてくれましたが、また同じ悪夢が。電話のたらい回し、途中まで予約内容を聞いていたはずの担当者が電話口から消え、数分に渡る保留音の後また別の人がでてくるなど、イライラが募ります。

15分くらいかけて、ようやくH病院の予約が取れましたが、今度はカルテをそちらに再送してもらうため、最初に訪れた病院へまた電話。何で一カ所でこんなことがさっさと済まないのだろう?辛かった諸々の症状は消え、すっかり元気になってきたので、もう精密検査など受けたくないのですが、ここまで来て引き下がる訳にも行かず、逆に疲弊しきってきました。事が全て解決したら、H病院をさっさと担当医から外してしまうつもりです。でもこれがもっと重い病だったらどうするのでしょう?待ちくたびれている間に症状が悪化するに違いありません。

最近、オバマの医療制度改革について調べていたのですが、こう我が身に降り掛かっていると、状況の深刻さと改革に一刻の猶予もないことが痛いほど分かります。私はまだ保険に加入できているから良いようなもので、この国の無保険者はこの8年で690万人増えて4,570万人となっており、うち800万人が児童、8割が勤労者世帯。過去1年間に何らかの形で保障を失った者は6000万人に上っています。日本のような皆保険制度がないため、民間の保険に入るか、加入していたも保険でカバーされる範囲が限定的なため、自己負担分の高額の医療費は家計を圧迫し(GDP比16%。2017年には20%弱に達する)、借金漬けとなるため個人破産の半分以上の原因となっているのです。加えて、医療過誤も多いし、予防と公衆衛生への投資不足も深刻だし、先進国とは言えない状況。いったい前大統領は戦争ばかりして、金持ち優遇税制で彼らに甘い汁を吸わせ、ホント何をしてきたのでしょう。

President Obama is committed to enacting comprehensive health reform this year that lowers costs, guarantees choice of doctors and plans, and assures quality affordable health care for all Americans.

そうだオバマよ、そして議会よ、是非結果を見せてくれ!!

Not only for Americans but also for foreigners like me....

皆保険制度は素晴らしいです。共産主義的だと言われようと、何だろうと素晴らしいシステムです。

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