つい最近日本への観光旅行から帰ってきた、アメリカ人の友人Rの話。数日間滞在したKさん家族のお宅で、大変お世話になったのでお礼がしたいと。某デパートメントでみたクリスマスケーキがあまりにも美味しそうだったから、それを彼らの自宅に配送してもらいたいんだ。送りたいのは日本のケーキ。支払いは僕がカードでする。受け取るのはKさん。それって可能かな?
うん。できると思うよ。もし助けが必要だったら言ってね。と気軽に返事をしたところ、結構ややこしいことに。
やっぱり助けて欲しい。インターネットでの注文方法がよく分からないや。というので再度彼と会い、日本から持ち帰ったケーキのカタログをチェック。ホテルオークラ製のそのケーキは、久しく日本のお菓子に触れていない私には目の毒。なんと繊細なデコレーション!きっと甘さも控えめに違いない。ああ、私が食べたいよ…。
「もしこれが完売だったら他のでもいいよ。とにかくイチゴがいっぱい乗っているのがいいんだ!」
「了解」
で、時差を考えてこっちは真夜中。日本はビジネスアワーに電話しましたよ。直接話した方が早いと思って。デパートのケーキ売場に繋がりカクカクシカジカ。美しい声で対応した女性は明らかに動揺している様子。まあイレギュラーなケースだものね。
「あのう、上の者と相談いたしませんと…そういうことはちょっと分かりかねます。折り返しお電話をいたしてもよろしいでしょうか?」
「ええと、折り返しと言いましてもこれ国際電話なんですよ。このまま待ちますから。ええ」
こんなところで逃げられてはたまらないので食い下がると、では、と数分間保留音。お電話代わりましたと出てきた「上の者」に再度説明。するとなんと,
海外からの注文は可能は可能なのだが、電話での注文は、そのデパートのカードじゃないと支払いができないんだと。もちろんRのカードはアメリカ製。でもVISAですよ。世界中で使えるでしょう?
ダメの一点張り。
やれやれ。
「あっそうだ。インターネットの申込フォームもありますよね。あちらからでしたらVISAでも可能でしょうか?」
「はい。インターネットでしたら大丈夫です」
うーん。そのくらい自分で思いついていただきたいものです。まあ仕方がないかと電話を切りネットに接続。RとKさんの連絡先や、カード番号を入力。申込フォームによると自宅への配送は取り扱っておらず、直接ケーキ売場まで取りにいかないといけないとのこと。お手数をおかけしてしまうなあ。私の名前を書くところはないので、メールアドレスのみ私のものにしておいて、送信。Rに、Kさんに連絡して24日にケーキ売場へ受け取りに行ってもらうように伝えてください、と頼む。
ところが数日後、ケーキ売場担当者からメールがきて、
「R様 K様。ご注文有り難うございます。お電話では自宅へ配送をご希望されていたと思うのですがいかがいたしましょう。送料が別途1050円かかり、さらに24日はいっぱいになってしまったので23日でしたら配達可能です」
とのこと。気が利くのは嬉しいのだが、またRに頼んでKさんに確認をとらないと。私、Kさんとは何の面識もないので…。そして23日の夕方Kさん宅へ配送していただくことに決定。と担当者にメールを返信する。ちなみに私、RでもKでもなく甲斐田って言うんですけどねって。
一件落着かと思いきや、またケーキ売場担当者からメールが。
「申し訳ございません。23日の配送は予定数に達したので締め切らせていただきました。22日に変更していただくか、あるいはケーキそのものを変更していただければ、25日の配送も可能です」
なんとまあ…。
少々イライラしてきたが、どうすることもできない。またRに連絡し、配送が22日になってもいいかとお伺いをたて、この際かまわないというので、これ以上変更がないことを祈りつつ再々度メールを送る。
まだ返事はない。
そろそろ、この非営利クリスマスケーキ国際発注代行業務から身を引きたいものである。
結論。日本のサービス業はきめが細かく、物腰の柔らかさは天下一品。インターネットから申し込んだ際、名乗らなかったにも関わらず、すぐに電話問い合わせをしたのと同人物だと気がついたあたりは非常に優秀。
だが、融通が効かない!!
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