2010年3月14日日曜日

ホーボーケンへ





ハドソン川を挟んで、マンハッタンの対岸にある街、ニュージャージー州ホーボーケン。ここ数週間、仕事で何回か訪ねました。マンハッタンからはPATHトレインでたったの15分。先ほどまでの大都会の喧噪がうそのように、のんびりとした時間が流れています。

マイル・スクエア・シティと呼ばれる、1.6キロ四方の小さな街。30〜40年前は治安も悪かったそうですが、今はハドソン川沿いのウォーターフロントの開発も進み、非常に安全な街になりました。不動産価格もずいぶん上がったとはいえ、マンハッタンに比べると安い上、間取りも広いので、ここに居を構えマンハッタンに通勤する人もいます。ニューヨーク生活に疲れた人と、ニューヨークに行きたいがそこまでは行けない人の、両方が住むボーダーラインです。

ホーボーケン駅は、ニュージャージー・トランジットのほぼ全ての路線、バス、フェリーが到発着する、大きなハブ駅です。Kenneth MacKenzie Murchisonという建築家がデザインをし、1907年に建てられたボザール様式の建物です。ここの駅構内にある「The Waiting Room」(待合室)は、新古典主義のスタイルであるグリーク・リヴァイバル建築ということですが、クラシックな雰囲気が漂うものの、広々としており威圧感がまったくない。木製のベンチが温かさを演出しており、心穏やかになれるいい空間です。高い天井にはめ込まれたステンドグラスはティファニー製です。

写真をみて「あれっ、見覚えがある」が思った方はなかなかの音楽通ではないでしょうか。そう、エリック・クラプトンの名曲『Change The World』のミュージック・ビデオが撮影された場所なんですよ。

この街が誇るのは、フランク・シナトラが産まれた街であるということ、野球発祥の地であるということ、そして川の対岸にマンハッタンのパーフェクトな夜景が臨めるということでしょう。

ニューヨークにお越しの際は、ちょっと足を伸ばしてホーボーケンまで行ってみて下さい。マンハッタンの絶景を我が物にできる、Wホテル・ホーボーケンに宿を取るのも、良いかもしれません。

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