2009年4月19日日曜日

外来種の襲撃

「アメリカザリガニ」とアメリカ人の友人の前で言ったら「そんなもん知らん」と。
「ええっ、ザリガニ(crawfish)の赤いのだよ」
「ザリガニは知っているし、小さい時によく捕まえて遊んだけど赤いものなんかみたことないよ」

調べるとアメリカザリガニ(Procambarus clarkii)はミシシッピ川流域を中心とした北アメリカ南東部が原産。日本には1927年、ウシガエルの餌として持ち込まれたそうです。ウシガエルの養殖池から逃げ出した個体が持ち前の適応力で生き残り、1960年頃には九州まで分布域を広げたというからすごい。別名は「red swampcrayfish」「 Louisiana crawfish」などと言うようで、ペンシルベニア州にはあまり縁のない生き物だと言うことが判明しました。

逆にジャパニーズ◯◯という外来種はあるのかと聞いたところ、口を揃えて教えてくれたのが「Japanese Beetle」(マメコガネ)。

ウィキペディアの引用によると、

1916年にアメリカ合衆国のニュージャージー州・リバートン(Riverton)で発見された。これらはアメリカで甲虫類の検疫が始まった1912年以前に、日本から輸出されたアヤメの球根に幼虫が紛れて移入したものと考えられている。以後、マメコガネは天敵の少ない北アメリカで一気に分布を広げ、重大な農業害虫となってしまい、太平洋戦争時には「日本憎し」の宣伝材料にマメコガネも使われたほどであったといわれる。日本発の外来種であることから、現地では"Japanese beetle"(ジャパニーズ・ビートル)と呼ばれて嫌われている。

だそうです。おやまあ。知りませんでした。USDA(United States Department of Agriculture /農務省)のHPにも害虫として載っていました。
http://www.aphis.usda.gov/plant_health/plant_pest_info/jb/index.shtml

「子供の頃大量発生して、2ケ月くらい大変だったんだ。外を歩くと顔や体中にぶつかってきて最悪だったよ。パールハーバーの再来かと思ったよ」
とまあこのくらいの冗談は聞き流さないと(笑)。

Japanese Beetle専用のトラップが庭に仕掛けてあり、朝になると虫がわんさかかかっていたとか。 トラップはこんな感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=HJ5NZm_ws7Q&feature=related

アメリカはちょっと郊外に行くと、こういった広い芝生付きの一軒家が並んでいます。ホームセンターに行くと芝刈り機や、ガーデニングキット、BBQセットが売られており、郊外生活者の日常が垣間みられます。

2 件のコメント:

sumi さんのコメント...

こんにちは、はじめまして。
John Wanamakerという人を調べていて、こちらのブログに出会いました(大きなパイプオルガンの記事にたどり着きました)

外来種というと、ブルーギルやブラックバスといったものをイメージして、「もともといる魚を食べちゃって大変なんだよね~」と思ってたんですけど、日本からアメリカへ… というパターンもあったんですね。

マメコガネがそんな悪者になってたなんて、びっくりしました。

甲斐田雅子 Masako Kaida さんのコメント...

sumiさん
はじめまして。コメントいただき有難うございます。
そうなんです。逆外来種もいたのです!マメコガネ恐るべし。
またブログを見にきて下さいませ。