2009年4月13日月曜日

赤恥


先日の桜サンデー(Sakura Sunday)でのこと。大盛況のお土産物屋のヘルプに入り、扇子や唐傘といった日本グッズを売りさばいていたところ、初老のきつーい顔のおばさまが登場。

「私は著名なライターで某誌でコラムを書いているんだけど、この桜祭りの情報は事前に全然送られてこなかったわ。ちょっとおかしいんじゃない。どういうことかしら」

を息巻く。この忙しい時にそんなこと言われてもなあと、「すみませんねえ。今後は送るように言っておきますよ」と適当に誤ってすませようとしていたら、『Phila-Nipponica フィラデルフィアと日本を結ぶ歴史的絆』というフィラデルフィア日米協会が発行している冊子を発見されてしまった。これ、なかなか優れた本で英語と日本語の両方で書かれており、内容も充実しているのだが、なんと彼女はそれをタダでよこせと。

「ええと、これ売り物で10ドルなのよ。ちょっとタダでは差し上げられないわ」

と言うのに
「だからコラムで紹介してあげるって言っているでしょう!タダでくれるべきよ。はいこれが私のPRESSカード。ねっ、いいでしょう」と。

もの凄い剣幕に押されながらたじたじと、でも絶対にあげるまいと抵抗していたらそのままの口調で

「ちょっとあなた、気をつけなさい。そこ開いているわよ。危険だわ!」
なんのことやらとっさに分からず、慌ててチェックしてしまいました。


ズボンのチャック…。


爆笑する彼女。はい、違いました。開いていたのは寄付金BOXの蓋で、お札がひらひらしていたのを注意してくれていたのです。ああ恥ずかしい。

おかげで少しトーンダウンしてくれましたが、結局冊子は渡しませんでした。あとから聞いたところ、やっぱり以前からちょっとしつこく問合せをしてくるメンドクサイ方だったそうで、あげなくて正解だったようです。

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