2009年4月10日金曜日

花の季節




フィラデルフィアにも本格的な春が訪れました。午後5時を過ぎると、レストランやカフェの路上のテーブルでワインを楽しむ人々の姿が見られます。

街のあちこちに植樹された桜(cherry blossom)の木々も今が満開。日本の桜の名所のような迫力ある古木はありませんが、細い幹の若木でもこんなに立派に花をつけてくれるのかと胸がいっぱいになります。太く長く逞しく生きるんだよとエールを送り、そして自分もエネルギーをもらっています。

桜の一足先に、白い可憐な花を一斉につけるのが梨(pear)の木。街路樹として並んでいる通りはまるで、純白の花嫁たちが降り立ったような美しさ。背が高く扇のように細い枝が広がるこの木は、風を受けると花々が波打つようにそよぎます。

ハナミズキ(dogwood)やマグノリア(magnolia)も、鮮紅色の豊かな花冠を艶かしく揺らしています。少女たちが花びらを皿代わりにままごとをするのでしょうか?

レンガ作りの古い町並みに花々の映えること映えること。散りゆく儚さに「しづ心ない」春とは違い、アメリカで見る花は桜を含め、その柔らかさの中に芯のある強さを感じます。見る者の精神状態にもよるのでしょうが。

自然から教えられることは多い。明日もタフに生きようと思うのでした。

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