2010年5月5日水曜日
格闘家デビュー?
とあるジムに、キッズボクシングクラス(子どものためのボクシングクラス)があると聞いて取材に行きました。ウェブサイトにも子どもの写真があり、電話でも確認済み。これはいい記事が書けるぞとホクホク。ところが…。
「子どもの写真を撮るのには親の許可がいるんだけど、今日親は来てる?」
「親? 全員18歳以上だよ」
というスタッフとのやりとりに不安を抱えつつ向かったジムの奥にあるリングには、屈強なオトコどもとアマゾネス軍団が。焦って振り返り
「子ども向けのボクシングクラスでは?」
「いや、キックボクシング、ムエタイのクラスだけど」
「キッズとキックを聞き間違えたのね………」
スタッフ「ハーイ、彼女日本語の新聞の編集者なんだ」
トレーナー「おおっ、質問があったらなんでも聞いていいよ。写真も撮りな」
スタッフにすがるような目で訴える私。
「だって、ウェブサイトに子どものクラスがあるって書いてあったよね」
「ああ、あれ?アップデートしていなかったよ。ごめんごめん。だいぶ前の話さ」
サンドバッグに強烈なキックを打ち込む人。「シュッシュッ」と蛇が威嚇する時のような音を上げながら、シャドーボクシングをする人。
現場でよくパニックを起こす私ですが(常に焦っています)、これには参りました。が、まあせっかく来たのだからと、邪魔にならないように見学すること2時間。全身汗だくでパンチやキックを繰り出す女性たちの姿に圧倒されました。カラダもキュッと締まっているし、お肌もつるつる、ぴかぴか。笑顔も素敵です。話を聞くと。
「ウェブデザイナーよ。仕事でストレスが溜まっていてね、誰かを殴りたかったの。で、このクラスを見つけてハマっちゃったわ〜。週に4回は来ているの」
よし、決めた。この際このクラスを女性向けのお稽古クラスとして紹介しよう!
そして翌週、私は体験取材のため自らクラスに参加しておりました。格闘技なんて人生初めての経験です。ここ数年こんなに激しくカラダを動かしたことがないというくらい動き回りました。
ストレッチや筋トレからスタートし、パンチの練習。二人一組になって、片方がミットを持ち、それにキックやパンチを打ち込んでいく。はい腕立て20回。それキック。腕立て20回。それパンチ、腕立て20回。次はサンドバッグにパンチ20回、30回、40回。マットを敷いて腹筋20回…と途切れることのないハードなトレーニング。アップテンポの曲が大音響で流れる、蒸し暑い、剣道場のような匂いがするジムで、軍隊のようにしごかれました。
フラフラになりながら、後半の上級者向けクラスにも残り、見よう見まねでシャドーボクシングをはじめたところ、トレーナーに苦笑され
「もう今日はこれくらいでいいんじゃない?」。
文字通り、全身水を浴びたように汗だくで、息も絶え絶えでしたが、むちゃくちゃ楽しかった! こんなに体を動かすのが気持ちいいなんて。ムエタイ最高!
その時はかなり本気で入会を考えましたが、数日経って気持ちが落ち着いてきて、我に返りました。真剣勝負になった場合、防具をつけているとはいえ、顔を殴られるんだわ。だめ、顔は雅子の命だから殴らないで!!鼻血とか絶対にイヤよ!そういえば、現役ムエタイ選手のトレーナー、鼻が曲がっていたじゃない!無理無理絶対に無理。
まだ入会に尻込みをしています。いい運動になるからダイエットにも良さそうなんですけどね。セルフ・ディフェンス力もつきそうだし…。でも顔を殴られると思うと…。
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