2010年2月16日火曜日

オフブロードウェイ


「The Accidental Pervert(偶然の倒錯者)」という、まあけったいな芝居をオフブロードウェイの小さな劇場で見てしまいました。

久しぶりに予定がなく、ぽかんと空白になった土曜日の午後。暇だったら遊ぼうと声をかけた女優の友人に、「じゃあ一緒に芝居見ようよ」と誘われたのがこれ。

公演ギリギリになると、破格でチケットをさばくサイトで手に入れたチケットは4.5ドル。ステージと客席が同じフロアの、下北沢の小劇場のような狭い舞台はすぐに満席に。いやあ実にくだらない、抱腹絶倒のコメディー一人芝居でございました。

11歳の少年が、偶然に父親が隠し持っていたポルノビデオコレクションを発見してしまい、それからはセックスの虜になっていくという、しようもないお話。彼が大人になるにつれ、実際の性生活ではビデオの通りにいかないと気づくジレンマや、家政婦相手に妄想を繰り広げたり、敬虔なカソリックの女性に惚れこみ結婚したのはいいが、そこからは子づくりのため、妻の要望に応じて拷問のようにセックスをしなくてはいけなくなったという、半生を追ったもの。最後は「今は娘とこのビデオを観ています」と、セサミストリートが流れて終わる、そんな芝居でした。

40代くらいの、なかなかハンサムな白人男性の役者によるモノローグ。自嘲気味に語り、叫び、舞台上を走り回り、ビデオを見てはティッシュを投げ散らかし、そして時折スライドで挿入される映像は、映画や名画のパロディー。

もちろん十分にお下品だったのですが、でもちっともエロくない。あっけらかんとしているので、げらげら笑った後はさっぱりしたものでした。簡単なシナリオだったおかげで、ほぼストーリーについていけたのも嬉しかった。そして、笑いのセンスがアメリカナイズされてきている自分に気がつき苦笑。最近たまにYoutubeで日本のお笑い芸人のコントを見ても、さっぱり面白さが分からないからなあ。

そしてこの手の男子のお悩みは、ユニバーサルなのかもねと、最後にちょっとかわいそうになりました。カチンコチンに芸術ぶっているのもいいですが、たまにはこういう超がつくB級ものも悪くないです。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

http://www.theaccidentalpervert.com/
サイト発見しました。
GOOGLE MAP で位置の確認もできるし、115 MacDougal St. New York NY 10012
Street View で日本にいながら付近の景色までみる事ができます。本当にすごい世の中になりました。実は僕は福岡に住んでいます。NYで一風堂の評判はいかがでしょうか?地元では人気のラーメン店なので気になります。65 4th Ave, New York, NY 10003

甲斐田雅子 Masako Kaida さんのコメント...

hirofumiさん
NYの一風堂は大人気ですよ。店の外に列が出来ていることが多く、前までいって入るのを諦めたこともしばしば。ニューヨーカーの胃袋をつかんだといって過言ではないでしょう。
また豚足専門店の博多トントンも人気ですよ。